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老犬の脂肪種は取ったほうがいい?実例写真から症状や特徴を解説

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「老犬に脂肪種ができた。手術して取ったほうがいいの?」

「獣医師から経過観察と言われたけれど、犬の脂肪種は何センチになったら手術対象なの?」

「犬の脂肪種と間違えやすい悪性腫瘍の種類や特徴について知りたい」

りあ

はじめまして。
愛犬ちょちょの体に突如現れた脂肪腫にびっくりし過ぎて寿命が5年程縮まった気がする飼い主のりあです…

ちょちょ

知らん間に脂肪腫とかいう腫瘍ができていたちょちょです。

私が愛犬の脂肪腫に気がついたのは2023年6月。

そろそろ暑くなってきたので愛犬をサマーカットしようと思いバリカンで毛を刈っていると、胸の部分に突如大きなしこりが現れました。

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突如胸の下にボコーン!と現れた脂肪腫

我が家のトリミングスタイルは、冬に入ると肉球の間の毛以外は伸ばしっぱなしにて保温を重視し、初夏になったらサマーカットをするというスタイルだったため、毛の下で成長している脂肪腫に気がつかず、半年が過ぎてしまいました。

りあ

今回はたまたま脂肪腫という良性腫瘍だったからよかったけれど、本当に肝が冷えた出来事でした…

この記事では私個人の失敗を元に、犬の脂肪腫の特徴や症状、放置することのリスクや早期発見ポイントについて実例写真を交えながら紹介していきます。

この記事を読むとわかること

  • 犬の脂肪腫の原因・特徴・症状・種類
  • 犬の脂肪種とよく似た悪性腫瘍の種類と特徴
  • 手術を検討したほうがいい犬の脂肪腫の症状や大きさ
  • 「経過観察」と言われた場合の受診頻度・観察方法・すぐに動物病院へ連れて行くべき症状
目次

\我が家の愛犬も大好き/

\我が家の愛犬も大好き/

【実例写真有】犬の脂肪種の原因・特徴・症状・種類

脂肪種とは、皮下にできる良性腫瘍の一種です。

脂肪種は、体内の脂肪組織が集まってできた塊であるため、犬の健康に影響を与えることはありません。

若い犬でも発症する場合がありますが、特に中高齢の犬に発症する場合が多く、オス犬よりもメス犬のほうが発症率はやや高いと言われています。

一般的には良性腫瘍であることがほとんどですが、動物病院を定期的に受診して、脂肪種が急激に大きくなったり、色や形に異常がないかなどを診察してもらう必要があります。

肥満は関係ない!犬に脂肪種ができる原因

犬に脂肪種ができる原因に肥満は関係ありません。

肥満とは、過剰なエネルギー摂取や運動不足によって、「体脂肪」が増えた状態を指します。

一方脂肪種は、「脂肪組織」の増殖が原因でできる腫瘍です。

この脂肪組織の増殖は、遺伝・年齢・環境要因などによって促進されると言われていますが、脂肪組織が増殖する原因はまだ解明されていません。

脂肪種ができやすい年齢や犬種

老犬は脂肪種ができやすい傾向にあります。

理由は、老化によって細胞分裂や修復機能が低下することにより、脂肪組織の増殖が起こりやすくなるためです。

特に10歳以上の犬は脂肪種ができやすくなるので注意が必要です。

また、一部の犬種は脂肪種ができやすいと言われています。

理由は、遺伝的な要因によるものです。

下記に記載した犬種は、脂肪組織の増殖を促進する遺伝子をもっていることが報告されています。

脂肪種ができやすい犬種
  • ゴールデンレトリバー
  • ラブラドールレトリバー
  • セント・バーナード
  • ドーベルマン
  • ロットワイラー
  • ビーグル
  • ダックスフンド
  • パグ
ちょちょ

ちょちょも脂肪種ができやすい犬種だったんだね。

りあ

脂肪種の発症は個体差が大きいため、飼い主さんは犬種や年齢にかかわらず、日頃から愛犬の体を注意深く観察する習慣をつけておきましょう。

犬の脂肪種:特徴・症状・種類

犬の脂肪種の特徴

犬の脂肪種は通常、触ると柔らかく、揉みこむと「むにむに」と動くような感触があります。

脂肪種を指で押すと変形するのも特徴の一つです。

りあ

脂肪種ができている付近の皮膚を軽く左右上下に引っ張ってみると、引っ張った方向に腫瘍が流れるようについてくるのが特徴だよ。

ただし、筋肉の中や身体の深い部分にできた脂肪腫にはこういった特徴が見られないこともあります。

脂肪種は進行性の腫瘍であるため、どんどん大きくなっていくという特徴があります。

特に、筋肉の中や体の深い部分にできた脂肪腫は、大きくなるまで気づかれないケースも多く、なかには10cmを超えるものや、1kgを超えるまで放置されていたというケースもあります。

犬の脂肪腫の成長速度は個体によって異なりますが、一般的には数か月から数年かけてゆっくりと成長する傾向があります。

りあ

参考までに我が家の愛犬にできた脂肪種の画像を貼っておきます。

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2023年6月現在、直径約5.3センチとなかなかの大きさです
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ひっくり返すと皮膚に沿って流れてしまうため、脂肪腫なんて最初から無かったかのように…
りあ

写真のように我が家の愛犬にできた脂肪腫の場合、へそ天にすると腫瘍が流れて消えてしまうため、触っていても全く気がつきませんでした…

ちょちょ

脂肪腫は色々な角度から観察・触診することが大事なんだね!

犬の脂肪種の症状

脂肪種は、通常痛みや不快感を伴いません。

犬自身も、触られても反応しないことが多いです。

ただし、筋肉の中や体の深い部分にできた脂肪腫は、周囲の組織を圧迫しながら大きくなっていくため、徐々に痛みや不快感を引き起こす可能性があります。

例えば、足の付け根にできた脂肪腫が大きくなってくると、歩行障害がでてくる可能性があります。

関節や骨の間にできた脂肪腫が大きくなってくると、骨や神経を圧迫して痛みがでてくる可能性があります。

にできた脂肪腫が大きくなってくると、「おすわり」や「伏せ」の姿勢をとるたびに脂肪腫が擦れて出血を繰り返す可能性があります。

また、複数の脂肪種が同時発生することもあります。

特に老犬に多く見られる症状で、複数の脂肪種が同時に現れる場合、例えば胸・前足・後足など異なる部位に発症します。

犬の脂肪種の種類

犬の脂肪腫は、腫瘍のできる場所や広がり方によって、以下の3つに分類されます。

皮下脂肪腫

皮膚の下にできる良性腫瘍です。

触ると柔らかく「むにむに」とした感触があるのが特徴です。

犬の全身どこにでもできる可能性があり、発症するとドーム状に皮膚が大きく盛り上がってきます。

皮下脂肪腫は、数か月から数年かけてゆっくりと大きくなる傾向があります。

筋間脂肪腫

筋肉の間に入り込んでいる良性腫瘍です。

触ると柔らかさはあるものの、張りがあることが特徴です。

筋間脂肪腫も数か月から数年かけてゆっくりと大きくなる傾向があります。

基本的には経過観察をしていきますが、大きくなった腫瘍が筋肉を圧迫して痛みを伴ったり、犬の生活に支障をきたすようになった場合は手術対象となります。

浸潤性脂肪腫

脂肪腫のなかでも厄介な部類に入るのがこの浸潤性脂肪腫です。

浸潤性脂肪腫は、脂肪組織内に浸潤し、周囲の組織に広がりながら大きくなっていくという特徴があります。

発症率は高くありませんが、発症した場合は手術でしっかり切除しないとすぐに再発する可能性が高い腫瘍です。

悪性腫瘍のように転移はしませんが、腫瘍が広がり続けることにより、周辺組織に悪影響を与える可能性が高いのと、良性腫瘍か悪性腫瘍かの判断が難しいため、発症した場合は即手術対象となることが多いです。

浸潤性脂肪腫は他の脂肪腫と比較して、触ると硬さや固まり感があることが特徴です。

また、他の脂肪腫と比較して成長速度が早く、短期間で大きくなることも特徴の一つです。

浸潤性脂肪腫の成長速度は個体によって異なるため一概には言えませんが、概ね一か月から数か月で大きくなることが多いようです。

放置は危険!犬の脂肪種とよく似た悪性腫瘍に要注意!

ここでは、脂肪腫と間違われやすい悪性腫瘍について説明していきます。

りあ

どの悪性腫瘍も見た目や特徴が脂肪腫と非常によく似ています。

りあ

ネットの情報を鵜呑みにして放置した結果、実は悪性腫瘍でもう手の施しようがない…なんて事態にならないように「しこりを見つけたらすぐに動物病院を受診する」ことを飼い主さんは徹底してくださいね。

悪性リンパ腫

悪性リンパ腫は、血液の細胞であるリンパ球(白血球の一種)が癌化したものです。

リンパは全身を巡っているため、犬の全身どこにでも発生する可能性があります。

悪性リンパ腫の見た目の特徴として、リンパ節が腫れてくることが挙げられます。

犬のリンパ節は、正常な大きさであれば私たち飼い主が視触診をしてもよくわからない程の大きさしかありません。

つまり私たち飼い主が、

(なんか膨らんでいるな…)

(触るとポコッとしているものがあるな…)

と思ったらリンパ節に異常が生じているということです。

りあ

犬の代表的なリンパ節の画像を貼っておきますので参考にしてみてください。

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犬のリンパ節:仰向け
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犬のリンパ節:横

悪性リンパ腫は、色の変化がなく、皮膚がドーム状に盛り上がっているだけの場合もあれば、赤や黒に変色して腫れる場合もあり、見た目や形状は様々です。

感触も、柔らかく皮膚の下で自由に動くものから、固さがあり皮膚の下で動かないものなど様々です。

また、体表で確認できるリンパ節だけではなく、胸の中、腎臓、肝臓、骨、など体内にも発生するため、症状がでるまで気がつかないケースもあります。

症状としては、嘔吐、下痢、食欲不振、元気がなくなる、体重減少、などの症状が現れることがありますが、特徴的な症状とは言い難いです。

そのため、獣医師であっても見た目だけで「良性の脂肪腫」か「悪性リンパ腫」かどうかを判断することはできません。

悪性リンパ腫を発症した場合の余命は、無治療の場合で1か月~2か月治療で効果がみられた場合は1~2年ほど延命できる可能性があると獣医師から説明を受けることが多いようです。

現代医学では悪性リンパ腫の治療は、根治(完治)目的ではなく、緩和目的になります。

りあ

リンパ節は風邪などの感染症を罹った場合でも腫れることがあるので「リンパ節が腫れた=悪性リンパ腫」とは必ずしもならないことを覚えておいてください。

ちょちょ

ちょちょも過去2回リンパ節が腫れて、幽霊みたいな顔した主人に即効で動物病院に連れて行かれたけれど、細菌感染をおこして腫れただけだったよ。

りあ

そりゃ幽霊みたいな顔にもなるよ…
大事なくて本当に良かったけれどなるべく腫らさないでおくれ…

肥満細胞腫

肥満細胞腫は、犬の白血球のひとつである肥満細胞が腫瘍になって増殖する病気です。

名前からよく勘違いされることが多いのですが、肥満細胞と肥満は関係ありません。

肥満細胞とは、細胞が多くの物質を含むことにより、膨らんで見えるためにそのように名付けられています。

肥満細胞腫は、ニキビのような形状をしているものもあれば、赤や黒に変色して腫れるものもあり、見た目や形状は様々です。

感触も、柔らかく皮膚の下で自由に動くものから、固さがあり皮膚の下で動かないものなど様々です。

稀に胃腸や脾臓などの消化器官に発生することもあり、症状が出るまで気がつかないケースもあります。

症状としては、嘔吐、下痢、食欲不振、元気がなくなる、体重減少、などの症状が現れることがありますが、特徴的な症状とは言い難いです。

そのため、獣医師であっても見た目だけで「良性の脂肪腫」か「悪性の肥満細胞腫」かどうかを判断することはできません。

肥満細胞腫を発症した場合の余命は、グレードによって異なります。

グレード1

  • 悪性度が低く、転移を起こしにくい。
  • 手術により腫瘍を完全に切除できれば完治が見込める。

グレード2

  • 他臓器へ転移しているかどうかで治療方法や予後が異なる。
  • 他臓器への転移がなく、手術により腫瘍を完全に切除できれば完治が見込める。
  • 他臓器へ転移している場合は、手術後も抗がん剤や放射線治療が必要になる。余命は2年が中央生存値となることが多い。

グレード3

  • 最も悪性度が高く、診断時には既に他臓器やリンパ節に転移しているケースが多い。
  • 手術、抗がん剤、放射線治療を併用しても完治させることは難しい。余命は4か月~6か月が中央生存値となることが多い。

線維肉腫

線維肉腫は、皮下でコラーゲンをつくりだす線維芽細胞が癌化する病気です。

発生した部位から周辺組織へ深く広がり骨まで浸潤すことも多く、手術で完全に腫瘍を切除しても再発することがある腫瘍ですが、転移率は低いのが特徴です。

繊維肉腫は、色の変化がなく、皮膚がドーム状に盛り上がっているだけのものもあれば、赤や黒に変色して腫れるものもあり、見た目や形状は様々です。

感触は、固さがあり皮膚の下で動かない場合が多いです。

主に、顔面、口腔、四肢、乳腺、爪下、などの皮膚や皮下にできますが、稀に骨にも発生することがあります。

症状としては、嘔吐、下痢、食欲不振、元気がなくなる、体重減少、などの症状が現れることがありますが、特徴的な症状とは言い難いです。

そのため、獣医師であっても見た目だけで「良性の脂肪腫」か「悪性の繊維肉腫」かどうかを判断することはできません。

線維肉腫を発症した場合の余命は、腫瘍を完全に切除できたかどうかによって異なります。

腫瘍を完全に切除できた場合

  • 再発を抑えることができれば、中央生存値となる2年を超えることも可能。

腫瘍を完全に切除しきれなかった場合

  • 再手術、抗がん剤、放射線治療を併用して腫瘍の完全切除ならびに再発を抑える治療がメインとなる。
  • 余命は1~2年が中央生存値となることが多い。

他臓器への転移が見られる場合

  • 再手術、抗がん剤、放射線治療を併用しても予後は良くないことが多い。
  • 余命は1か月~6か月が中央生存値となることが多い。

犬の体にしこりを見つけたら:受診・手術のタイミングと治療方法

犬の体にしこりを見つけた場合は、すぐにかかりつけの動物病院を受診してください。

犬の皮膚腫瘍を見た目だけで良性・悪性と判断することはほぼ不可能です。

ネットの検索結果にでてくる「犬にできたしこりが良性腫瘍か悪性腫瘍か見分ける方法」は、あくまでも獣医師など獣医学の知識をもっている人が診断の際に用いる判断基準となります。

獣医学の知識がない私たち飼い主が自己診断に用いることは大きなリスクを伴います。

りあ

私がここまで
自己診断しないように!
動物病院を受診するように!
と訴える理由は下の記事にあります。

りあ

こちらをご覧いただければ、如何に自己診断が危険で難しいものであるかご理解いただけるかと思います。よかったら合わせて読んでみてください。

犬の脂肪種の治療方法と手術のタイミング

脂肪腫は良性腫瘍なので、犬の日常生活に支障がなければ手術はせずにそのまま経過観察となることが多いです。

自壊していなければ、内服薬や外用薬が処方されることも基本的にはありません。

しかし、脂肪腫が大きくなってきたり、悪性腫瘍に変異した兆候があらわれた場合は、手術で切除する必要がでてきます。

また、獣医師の考え方にもよりますが、特に症状がでていなくても、脂肪腫が5センチ以上の大きさになった段階や、筋肉との癒着が酷い場合は、手術の話をされることもあります。

犬の脂肪腫の治療方法は、必要に応じて以下の検査が実施されます。

犬の脂肪腫の検査
  • 視診、触診
    • 基本の検査。大きさ、色、かたさ、可動性、から脂肪腫の状態を診断します。
  • 超音波検査
    • 位置、大きさ、形状、隣接組織への影響、などを確認するために実施されます。
  • 細胞診または生検
    • 悪性が疑わしい場合に実施されます。腫瘍が良性か悪性かのおおよその判断ができます。

老犬の脂肪種は手術で取ったほうがいい?

脂肪腫は基本的には良性の腫瘍であるため、体力や持病などの問題を抱えがちな老犬は積極的に手術をする必要はありません。

しかし、悪性腫瘍に変異した可能性がでてきた場合や、脂肪腫が大きくなり、犬に身体症状がでてきた場合は手術を検討する必要があります。

犬の年齢、健康状態、脂肪腫の状態によって治療方針が変わってくるため正解がなく、飼い主さんも判断に困ってしまうことが多いようです。

りあ

正解がない老犬の脂肪腫の治療方針ですが、参考として我が家が獣医師と相談して決めた治療方針を記載しておきます。

脂肪腫が大きくなってきた:色・身体症状に変化がない場合

細胞診もしくは生検を受けて、腫瘍が悪性に変異していないか調べる
問題なし問題あり
経過観察を続けていく手術を検討する
※術前検査を含めより詳細な検査が可能であれば受ける
完治が見込める・初期段階末期
手術を受ける緩和治療に切り替える

脂肪腫が大きくなってきた:色にも変化がある場合

細胞診もしくは生検を受けて、腫瘍が悪性に変異していないか調べる
問題なし問題あり
経過観察を続けていく手術を検討する
※術前検査を含めより詳細な検査が可能であれば受ける
完治が見込める・初期段階末期
手術を受ける緩和治療に切り替える

脂肪腫が大きくなってきた身体症状にも変化がある場合

細胞診もしくは生検を受けて、腫瘍が悪性に変異していないか調べる
問題なし問題あり
身体症状を緩和させるための治療を受けながら、経過観察を続けていく手術を検討する
※術前検査を含めより詳細な検査が可能であれば受ける
完治が見込める・初期段階末期
手術を受ける緩和治療に切り替える

脂肪腫が自壊(破裂)した腫瘍が5センチ未満と小さい場合

止血などの処置と共に細胞診もしくは生検を受けて、腫瘍が悪性に変異していないか調べる
問題なし問題あり
経過観察を続けていく手術を検討する
※術前検査を含めより詳細な検査が可能であれば受ける
完治が見込める・初期段階末期
手術を受ける緩和治療に切り替える

脂肪腫が自壊(破裂)した腫瘍が5センチ以上と大きい場合

止血などの処置と共に細胞診もしくは生検を受けて、腫瘍が悪性に変異していないか調べる
問題なし問題あり
経過観察を続けていく手術を検討する
※術前検査を含めより詳細な検査が可能であれば受ける
完治が見込める・初期段階末期
手術を受ける緩和治療に切り替える

【経過観察】と言われた場合の受診頻度・観察方法・動物病院を受診する症状

犬の脂肪腫の受診頻度は、脂肪腫の大きさ、成長速度、犬の年齢、健康状態などによって異なります。

通常は3か月から6か月ごとに診察が行われることが多いです。

りあ

我が家の愛犬の場合、毎月「てんかん」と「胆石」の薬を処方してもらう必要があるので、ついでに視触診をしてもらっています。

りあ

超音波検査については今のところ必要ないのですが、「胆石」の健診が3か月に1回必要なので、脂肪腫もついでに診てもらっています。

獣医師から「経過観察」と言われた場合の、犬の脂肪腫を観察する方法と、すぐに動物病院へ連れて行くべき症状を解説します。

観察頻度

基本的には毎日観察することが望ましいです。

難しい場合は、最低でも月に1回は観察する時間をつくりましょう。

サイズの変化

基本的には目視による確認で問題ありませんが、定期やメジャーを使用して脂肪腫の大きさを測定しておくと診察の精度が上がります。

脂肪腫が5センチ以上の大きさになってきたり、急速に大きくなってきた場合は、すぐに動物病院を受診してください。

形状の変化

脂肪腫の形状に変化があるかどうかを目視と触診によって確認します。

脂肪腫が不規則な形状になってきたり、境界が不明瞭になってきた場合は、すぐに動物病院を受診してください。

表面の変化

脂肪腫の表面に変化があるかどうかを目視によって確認します。

脂肪腫から出血していたり、炎症をおこしている場合は、すぐに動物病院を受診してください。

色の変化

脂肪腫の色に変化があるかどうかを目視によって確認します。

赤紫色になってきたり、青黒くなってきた場合は、すぐに動物病院を受診してください。

挙動の変化

犬の挙動に変化があるかどうかを目視によって確認します。

脂肪腫が四肢にできた場合、「おすわり」の姿勢が変わってきたしきりに脂肪腫付近を舐めたり噛んだりするようになった何も無いところでつまずくことが増えた場合は、すぐに動物病院を受診してください。

脂肪腫が胸や腹部にできた場合、「伏せ」の姿勢がとれなくなってきた寝るときの姿勢が変わってきた場合は、すぐに動物病院を受診してください。

脂肪腫が背中にできた場合、「へそ天」をしなくなったブラッシングを嫌がるようになった場合は、すぐに動物病院を受診してください。

体調の変化

犬の体調に変化があるかどうかを目視によって確認します。

  • なんの前触れもなく突然キャン!と鳴くことが増えた
  • 寒くもないのに震える症状が2日以上続いている
  • 便秘もしくは下痢の症状が2日以上続いている
  • 嘔吐(空嘔吐も含む)の症状が2日以上続いている

これらの症状以外にも、犬の様子がいつもと違うと感じた場合は、すぐに動物病院を受診してください。

脂肪腫でも放置や油断は厳禁!定期的な観察と受診で犬の健康を守ろう

犬の脂肪腫は良性の腫瘍ではありますが、放っておくと大きくなり、愛犬の健康に悪影響を及ぼす可能性があります。

また、稀ではありますが悪性腫瘍に変異する可能性もゼロではないので油断は禁物です。

飼い主さん自身が愛犬の脂肪腫をこまめに観察し、少しでも気になる症状があればすぐに動物病院を受診することで、早期発見・早期治療に結び付けることができます。

愛犬の健康を守るためにも、是非セルフチェックを習慣化してみてください。

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