「愛犬の皮膚にニキビのようなできものができた。体調は変わりないから放置しても大丈夫?」
「犬の表皮嚢胞(粉瘤)の受診目安や治療方法について知りたい」
「犬にできた皮膚腫瘍が良性か悪性かを見分ける検査方法について知りたい」
はじめまして。
表皮嚢胞経過観察中の老犬と暮らしている飼い主のりあです。
体のいろんなところに表皮嚢胞ができちゃったちょちょです。
突然ですが、この記事を読んでくださっている読者さんへ質問です。
下の2枚の画像を見て、どちらが悪性のできものか解りますか?
正解は、どちらも良性腫瘍である表皮嚢胞(粉瘤)です。
右(モバイルの人は下)の画像を見て、
「うわ…これはヤバいできものだ」
って思ったでしょ?
この2枚の画像は、我が家の愛犬にできた2つの表皮嚢胞(粉瘤)の画像です。
どちらも良性腫瘍である表皮嚢胞(粉瘤)ですが、右の画像の表皮嚢胞(粉瘤)は、嚢胞内で細菌が繁殖して膿んでしまったものです。
ネットで検索すると、「犬に出来たできものが良性か悪性かを見分ける方法」が多数紹介されていますが、この画像を見て、それらの情報が如何に不確かな情報かが解って頂けたかと思います。
ネットの検索結果にでてくる「犬に出来たできものが良性か悪性かを見分ける方法」は、あくまでも獣医師など獣医学の知識を持っている人が、診断の際に用いる判断基準となります。
獣医学の知識を持ち合わせていない私たち飼い主が自己診断に用いることは大きなリスクを伴います。
さらに、知識を持っている獣医師でさえも、これらの判断基準だけでは良性・悪性の確定診断を出すことが難しいのが皮膚腫瘍の厄介なところです。
- 犬の表皮嚢胞(粉瘤)の原因・症状・治療方法
- 犬の表皮嚢胞(粉瘤)を放置するリスクについて
- 犬に表皮嚢胞(粉瘤)ができた場合の受診目安と治療方針について
- 犬の皮膚腫瘍:良性・悪性を見分ける検査方法
- 犬の皮膚腫瘍:見落としやすい部位について
- 名前 ちょちょ
- 犬種 ダックスフンド
- 性別 メス
- 年齢 不明(老犬)
- 病名 表皮嚢胞(粉瘤)
犬の表皮嚢胞(粉瘤)とは
犬の表皮嚢胞(粉瘤)とは、皮膚にできる良性腫瘍の一つです。
嚢胞とは、皮膚の表面にある毛穴や皮脂腺に体液や皮脂、細菌などがつまった袋状の腫れのことを指します。
犬の表皮嚢胞(粉瘤)の原因
表皮嚢胞(粉瘤)ができる原因は、解明されていません。
従って、予防方法も確立されていません。
ただ、なんらかの原因によって皮膚の新陳代謝が低下している場合にできやすいことは解っているため、皮膚の新陳代謝が衰えてくる老犬や、脂性肌の犬種を飼育している飼い主さんは、こまめに愛犬の体をチェックしてあげることで早期発見に繋がります。
犬の表皮嚢胞(粉瘤)の症状
表皮嚢胞(粉瘤)は、一般的には痛みを伴わず、炎症も起こりにくいですが、出来た場所によっては大きくなると不快感や歩行を妨げることがあります。
また、犬が嚢胞を噛んだり、引っ掻いたりしてしまうと、破裂して感染症を引き起こす場合があります。
犬の表皮嚢胞(粉瘤)の治療方法
犬の表皮嚢胞(粉瘤)の治療方法は、
- 嚢胞を細い針で突いて詰まっている体液や皮脂・膿を排出させる方法(穿刺)
- 抗生物質の処方
- 嚢胞の摘出手術
が、主な治療方法となります。
適切な治療方法を判断するためには獣医師の診察が必要です。
放置はダメ!犬の表皮嚢胞(粉瘤)のリスクと合併症について
タイトルで「放置はダメ!」と書いている私ですが、初めて表皮嚢胞(粉瘤)を発見した当初、思いっきり放置してしまいました。
無知って怖い…
私が初めて愛犬の表皮嚢胞(粉瘤)に気がついたのは、2019年の11月でした。
全身マッサージを兼ねて愛犬の体を撫でまわしていると、丸くてぷよぷよしたものが手のひらに触れたので、毛をかき分けてよく見てみると、愛犬の後ろ足の付け根にニキビのような白いできものを発見しました。
見た目が人間のニキビそっくりだったこともあり当時の私はあまり深刻に考えず、
「犬にもニキビできるんだ~」
と軽いノリでそのまま放置してしまいました。
ですが、ニキビのような白いできものは少しずつ大きくなり、一か月後には最初に発見したときより一回りも大きくなってしまったため、慌てて動物病院を受診した経緯があります。
犬の表皮嚢胞(粉瘤)の中には自然治癒するものもありますが、基本的には見つけ次第なるべく早く動物病院を受診し、獣医師の診察を受けたほうが安心です。
犬の表皮嚢胞(粉瘤)を放置すると、以下のようなリスクが高まります。
感染症のリスク
嚢胞内部は湿度が高く、細菌の増殖に適した環境となっています。
そのため、嚢胞内に細菌が侵入し感染症を引き起こすことがあります。
感染症は、犬の全身症状(発熱、食欲不振、悪臭)などを引き起こすだけでなく、嚢胞周辺に炎症や腫れをもたらす危険性もあります。
我が家の愛犬の場合、赤く腫れあがり嚢胞周辺は熱を帯びていました。
幸い体調に変化はありませんでしたが、とても痒かったみたいで、しきりに顔を床に擦り付けたり、後ろ足で引っ掻いたりしていました。
炎症や破裂により犬の心身に負担をかける
表皮嚢胞(粉瘤)は、例えると風船のようなものです。
嚢胞内部に体液や皮脂、細菌が増殖し続けると、表皮嚢胞(粉瘤)はどんどん巨大化していき、やがて耐えられなくなった嚢胞が破裂して中に溜まっていた体液や膿、細菌をまき散らしてしまいます。
その結果、周辺の皮膚にさらなる感染や炎症を引き起こすリスクも高まります。
嚢胞が破裂してしまった場合、犬は強い痛みを感じるため、精神的にも負担をかけてしまいます。
悪性腫瘍の可能性がある
表皮嚢胞(粉瘤)に限らず、犬の皮膚腫瘍は見た目や色だけで良性・悪性を判断することはできません。
インターネットで検索すると、「犬に出来たできものが良性か悪性かを見分ける方法」などと書かれたサイトが沢山でてきます。
なかには動物病院のサイトもあるため、書かれている情報と愛犬の症状を照らし合わせて安心してしまいがちですが、例え動物病院のサイトに書かれている情報でも自己判断をして放置してはいけません!
動物病院のサイトの情報は、あくまでもその動物病院の獣医師が、自身の経験を元に執筆されている症例紹介です。
動物病院のサイトに書かれている良性腫瘍の特徴と、あなたの愛犬の皮膚にできたできものの特徴が似ているからといって、100%良性腫瘍であるとは限りません。
犬の皮膚腫瘍は、プロである獣医師でさえも視診と触診だけでは良性・悪性の確定診断を出すことが難しい疾患です。
あなたの愛犬の皮膚にできたできものが万が一悪性腫瘍であった場合、自己診断による放置によって病状が進行し、他の組織や臓器への転移が起こってしまい、治療が困難になってしまう危険性が高まります。
愛犬の健康を最優先に考えるならば、なるべく早く動物病院を受診し、獣医師による診断と治療を受けることが大切です。
犬に表皮嚢胞(粉瘤)ができたら獣医師と受診目安・治療方針の相談を
放置が如何に危険な行為なのかはよくわかったけれど、表皮嚢胞(粉瘤)って体中の至るところにポコポコできるよね…
ぶっちゃけ、そんな毎回動物病院を受診するのは嫌なんだけど…
表皮嚢胞(粉瘤)は体質にもよりますが、できやすい犬は体中の至るところに次々と発症することも珍しくありません。
我が家の愛犬のように、新陳代謝が落ちている老犬も発症しやすいです。
犬の表皮嚢胞(粉瘤)の発症原因は、今現在も解明されていないため、予防方法がありません。
そのため、犬の皮膚にできものを発見したら、なるべく早く動物病院を受診することが最善策となります。
とはいえ表皮嚢胞(粉瘤)ができやすい犬の場合、毎回動物病院を受診し検査をするのは、体力的にも精神的にも負担になってしまいます。
また、折角動物病院を受診しても、できものがあまりにも小さいと検査ができないも場合もあり、言い方は悪いですが無駄足になってしまうこともあります。
じゃあどうしたらいいのさ!?
解決策は、受診目安と治療方針について、かかりつけの獣医師としっかり相談しておくことです。
参考までに、我が家がかかりつけ獣医師と相談して決めた受診目安と治療方針をご紹介します。
- できものの大きさが直径1㎝未満で、色が白またはピンク
- 検査ができる大きさではないため様子見でOK
- できものの大きさが直径1㎝以上で、色が白またはピンク
- なるべく早めに受診をする
- 細胞診の検査を受ける
- できものの大きさが直径1㎝未満で、色が赤または黒
- なるべく早めに受診をする
- 検査ができそうであれば受ける
- 検査ができない場合は経過観察か摘出手術をするか要相談
- できものの大きさが直径1㎝以上で、色が赤または黒
- 早急に受診をする
- 細胞診もしくは生検を受ける
この「受診目安と治療方針」もあくまでも我が家の場合です。
特徴があてはまるからといって放置しないようにしてください。
獣医師に相談するときの参考資料として使って頂ければ幸いです。
犬の皮膚腫瘍:良性・悪性を見分ける検査方法
犬にできた皮膚腫瘍が、良性か悪性かを見分けるためには検査が必要になってきます。
実施される検査は主に以下の2つとなります。
細胞診
細胞診とは、腫瘍から採取した細胞を顕微鏡で観察する検査方法です。
主な目的は、細胞の形態や特徴を調べることで、細胞が正常か異常か、がん細胞が存在するかどうか、炎症や感染症の兆候があるかなどを評価します。
細胞診は比較的簡単かつ迅速に検査でき、麻酔や手術を伴わないため、犬にとってもリスクや負担が少なく、経済的です。
ただし、細胞診では組織の全体像や深部の情報を得ることができないため、生検と比較すると正確な診断が難しく、一部の病変や病理的な変化が見逃される可能性があります。
犬にかかる負担 | ・血液検査のために注射を打ったときと同程度の痛み ・犬にかかる負担は少ない | |
精度 | ・生検と比較するとやや落ちる | |
金銭的負担 | ・2,000円~5,000円が相場 ※外部機関へ病理検査に出す場合は追加で1万円ほどかかる |
生検
生検とは、腫瘍から一部の組織を摘出し、顕微鏡で組織の構造や病変の性質を評価します。
組織レベルでの評価を行うため細胞診よりも正確な診断が可能です。
生検には以下3つの方法があります。
針生検
腫瘍に針を挿入し、少量の組織を採取します。
針生検は、比較的簡単かつ迅速に検査でき、細胞診よりも詳細な情報が得られるため、初期段階での診断に使用されます。
また、麻酔や手術を伴わないため、犬にとってもリスクや負担が少なく、経済的です。
ただし、針生検は組織の一部のみを採取する検査方法のため、全体的な組織の特性や境界を評価することが難しく、一部の病変や病理的な変化が見逃される可能性があります。
犬にかかる負担 | ・ボトックス注射を打ったときと同程度の痛み ・細胞診と比較すると犬にかかる負担は増す | |
精度 | ・細胞診と比較した場合は高い ・他の生検と比較するとやや落ちる | |
金銭的負担 | ・3,000円~5,000円が相場 ※外部機関へ病理検査に出す場合は追加で1万円ほどかかる |
切除活動生検
腫瘍の一部を切除し、その組織を評価します。
具体的には、腫瘍の周囲に少し余裕を持たせて切開を行い、その切開した部分から組織を摘出します。
切除活動生検は病変全体の組織を評価するため、細胞診や針生検と比較すると精度が高い検査方法となります。
この方法は、大きな腫瘍や特別な部位の腫瘍に適しています。
特別な部位の腫瘍とは、例えば顔の近くや重要な臓器の近くにある腫瘍のことを指します。
これらの場合、腫瘍を完全に切除することが難しい場合があるため、手術を受ける前に切除活動生検によって評価することが適切です。
切除活動生検は、腫瘍の一部を切除して評価するため、評価対象の範囲が広くなります。
これにより、病変の境界や周囲の組織との関係も観察できるため、より正確な診断が可能となります。
ただし、切除活動生検を行うには、部分麻酔もしくは全身麻酔が必要となるため、犬の状態や年齢によってはリスクと負担を伴います。
犬にかかる負担 | ・部分麻酔または全身麻酔が必要 ・部位によっては入院が必要となる場合もある ・最悪命を落とす危険性がある | |
精度 | ・精度が高い検査方法 | |
金銭的負担 | ・5,000円~5万円が相場 ※部分麻酔か全身麻酔かで金額が大きく変わる ※日帰りか入院かによって金額が大きく変わる ※外部機関へ病理検査に出す場合は追加で1万円ほどかかる |
切除生検(摘出手術)
腫瘍を完全に切除し、その組織を評価します。
具体的には獣医師が手術を行い、異常な組織や病変を完全に取り除きます。
手術によって腫瘍が体内から完全に取り除かれるため、最も精度が高い検査方法となります。
ただし、切除生検を行うには、全身麻酔が必要となるため、犬の状態や年齢によってはリスクと負担を伴います。
また、手術に伴い入院も必要となるため、経済的負担も増します。
犬にかかる負担 | ・全身麻酔、手術、入院が必要 ・最悪命を落とす危険性がある | |
精度 | ・最も精度が高く確実な検査方法 | |
金銭的負担 | ・10万円~50万円が相場 ※入院日数や手術内容によって金額が大きく変わる ※外部機関へ病理検査に出す場合は追加で1万円ほどかかる |
【体験談】愛犬にできた皮膚腫瘍が良性か悪性かを見分けるために針生検を受けてみた
この章では、我が家の愛犬にできた皮膚腫瘍が良性か悪性かを見分けるために針生検を受けた体験談を画像付きでご紹介していきます。
2021年3月、愛犬の顎の下に直径1センチほどの少し大きめなできものを発見。
色は少し黒く、中に何か詰まっているような固さのあるできものでした。
他の部位にできている表皮嚢胞(粉瘤)とは明らかに違うタイプのできものだったため、心配になった私はすぐに動物病院を受診します。
表皮嚢胞(粉瘤)の場合、針で突いてもらうと中から老廃物や血の混ざった体液がにゅるにゅると出てくるのですが、このできものからは出てきませんでした。
獣医師からは、できものの色や固さから悪性腫瘍の可能性もある。
万が一悪性腫瘍だった場合、一日でも早く適切な治療を受けることができるかどうかで今後の犬生が変わってくる。
と言われ、以下の治療方針を提案されました。
- 切除生検(摘出手術)によってできものを完全に切除した後、病理検査に出す
- 精度はやや落ちるがまずは針生検を受け、病理検査の結果を元に今後の治療方針を考える
一日悩んだ末私は、
「まずは針生検を受け、病理検査の結果を元に今後の治療方針を考える」
という選択をとりました。
「針生検」を選択した理由は、我が家の愛犬は「てんかん」や「軟口蓋超過」など全身麻酔を必要とする切除生検(摘出手術)を受けるにはリスクを伴う疾患を複数患っているからです。
悪性腫瘍の可能性があるとはいえ、100%では無いものにかけるリスクとしては高すぎると判断しました。
まずは「針生検」を受け、その結果でも「悪性腫瘍の疑い有」とでたら切除生検(摘出手術)を受ける。
そうでなかった場合は、引き続き経過観察をしていく治療方針をとることにしました。
動物病院の設備、腫瘍が出来た場所や大きさ、犬の性格や体調にもよりますが、部分麻酔や貼付用局所麻酔剤を使って摘出手術をすることが可能な場合もあります。
これらの術式が適用できるのであれば、切除生検(摘出手術)のデメリットはかなり軽減されるので、かかりつけの動物病院に確認してみることをおすすめします。
ちょちょの顎にできたできものは、場所が悪くて部分麻酔での切除生検(摘出手術)はできないって言われちゃった(´;ω;`)
我が家の愛犬がお世話になっている動物病院では、採取した組織を外部機関へ病理検査に出すため、結果が出るまで10日ほどかかりました。
10日後、動物病院から検査結果が出たと連絡を受けたので聞きに行くと、腫瘍の中身は「角質と皮脂の塊」と判明。
その時の検査結果がこちらです↓
この結果をもって獣医師からも、この内容で良性判定なら経過観察の治療方針で大丈夫でしょう。
と診断をしてもらえたので、今現在も定期健診を受けながら経過観察をしています。
ちなみに経過観察を始めて約1年後、この顎の表皮嚢胞(粉瘤)が細菌感染をおこして半壊するという惨事が起こります…
そのときの体験談や、表皮嚢胞(粉瘤)が潰れてしまったときの対処法などをこちらの記事にまとめてありますので、よかったら目を通してみてください。
犬の皮膚腫瘍:見落としやすい部位とチェックポイントを解説
犬の表皮嚢胞(粉瘤)をはじめとした皮膚腫瘍は、発症する原因が解明されていないものも多く、明確な予防法が確率されていません。
私たち飼い主ができることは、日頃から愛犬の身体をよく触り、皮膚腫瘍が出来ていないかをチェックすることです。
チェックの頻度は、最低でも1か月に1回、集中してチェックできるよう15分ほどの時間を確保して取り組むとよいです。
というのも、皮膚腫瘍は突然大きくなったり、ちょっとした刺激で潰れたり化膿してしまうことが多いからです。
また、良性腫瘍と診断されても、後から悪性に転じることも稀にあるため、定期チェックは欠かさず行うことが大切です。
愛犬の体の
- どこの部分に皮膚腫瘍が出来ているのか
- 現時点でどのような状態なのか
を、飼い主さんがしっかり把握しておけば、万が一、皮膚腫瘍が急に大きくなってきたり、色が変色したときに、すぐに適切な治療を受けることができます。
チェックをするときに見落としがちな部位やポイントについて、図を交えながら解説しています。
よかったら参考にしてみてください。
「耳の付け根・裏・表面」と「足の裏・指の間・肉球の隙間」は、意識していないとなかなか触らない場所のため発見が遅れがちになります。
特に「足の裏・指の間・肉球の隙間」は犬も触られるのを嫌がる傾向が強いため、日頃から慣れさせておきましょう。
「顎から前胸」にかけてと「四肢の付け根」は、リンパ節が通っているため、万が一悪性腫瘍が出来てしまうと、あっという間にがん細胞が全身を駆け巡り手遅れとなってしまいます。
特に「四肢の付け根」は普段から意識していないとなかなか触らない場所なので気をつけてチェックしてあげましょう。
「首周り」で最も注意深くチェックする場所は両サイドです。
ここには下顎リンパ節が通っているため、万が一悪性腫瘍が出来てしまうと、あっという間にがん細胞が全身を駆け巡り手遅れとなってしまいます。
特に垂れ耳の犬種は、普段は耳に隠れて見えにくい部分となっていますので注意しましょう。
「肛門付近」は、多くの皮脂腺が存在しているため、皮膚腫瘍が出来やすい場所の一つです。
皮膚腫瘍ができやすい場所ではありますが、異変に気づきやすい場所でもあるので、日頃からお尻を拭いてあげるときにしっかりチェックしてあげましょう。
まとめ:表皮嚢胞(粉瘤)でも放置と油断は厳禁!検査と定期健診を受けよう
大切な愛犬の健康を守るためにも、表皮嚢胞(粉瘤)を放置したり、良性腫瘍だから大丈夫と油断しないようにしましょう。
犬の表皮嚢胞(粉瘤)のほとんどは良性の腫瘍ですが、我が家の愛犬のように嚢胞に角質やフケが溜まり、急に大きくなったり、ある日突然細菌感染を起こして膿んでくることもあります。
日頃から愛犬の全身をチェックし、少しでも異常が見られたら、なるべく早く動物病院を受診して適切な治療を受けさせてあげてください。