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犬の表皮嚢胞(粉瘤)は放置NG?潰れた時の対処法を画像付きで解説

犬 ちょちょブログ ダックスフンド ダックスフント 表皮嚢胞 粉瘤 潰れた 放置
りあ

こんにちは。
老犬ダックスフンドのちょちょと暮らして13年の飼い主りあです。

ちょちょ

ちょちょだよ。
今日はちょちょの顎と背中にできている表皮嚢胞(粉瘤)について体験談をお話していくよ☆

突然ですが、この記事を読んでくださっている読者の皆さんへ質問です。

下の2枚の画像を見て、どちらが悪性のできものか解りますか?

犬 ちょちょブログ ダックスフンド ダックスフント 表皮嚢胞 粉瘤 潰れた 放置
犬 ちょちょブログ ダックスフンド ダックスフント 表皮嚢胞 粉瘤 潰れた 放置

正解は、どちらも良性腫瘍である表皮嚢胞(粉瘤)です。

この2枚の画像は、我が家の愛犬にできた表皮嚢胞(粉瘤)の画像です。

上の画像の表皮嚢胞(粉瘤)は、嚢胞の中で細菌が繁殖し、膿がたまって炎症を起こしてしまった状態です。

表皮嚢胞(粉瘤)は、基本的には良性腫瘍とされています。

しかし、放置していると突然潰れて膿が出たり、出血したりすることがあるため注意が必要です。

さらに、潰れた部分から細菌が入り込むと感染を起こし、治療が長引いたり、最悪の場合は手術が必要になるケースもあります。

この記事では、我が家の愛犬にできた表皮嚢胞(粉瘤)の画像や体験談を交えながら、潰れてしまった場合の正しい対処法や、治療にかかる費用、良性・悪性の見分け方まで、できるだけわかりやすく解説しています。

「これって様子見でいいの?」「今すぐ病院に行くべき?」と迷っている飼い主さんは、ぜひ参考にしてください。

この記事を読むとわかること

  • 表皮嚢胞(粉瘤)の原因や症状をわかりやすく解説
  • 表皮嚢胞(粉瘤)が潰れたときの正しい対処法とやってはいけないこと
  • 犬の表皮嚢胞(粉瘤)を放置すると起こるリスク
  • 良性・悪性を見分ける検査方法と受診のタイミング
  • 治療にかかる費用や期間
この記事を書いた人
ちょちょブログ

りあ

  • 犬の飼育歴20年以上 飼育頭数は4頭
  • 保護犬飼育歴10年以上
  • ご長寿犬飼育中(現在20歳)
  • 病気と向き合い愛犬と幸せに暮らす情報を発信
  • X(Twitter)フォロワー1600人以上
目次

犬の表皮嚢胞(粉瘤)とは?皮膚にできる「しこり」の正体

犬の表皮嚢胞(粉瘤)とは、皮膚の下にできる良性腫瘍のひとつで、「アテローム」と呼ばれることもあります。

表皮嚢胞(粉瘤)は、皮膚の内部に袋のようなものができ、その中に皮脂や角質などが溜まることで生じる腫れです。

表皮嚢胞(粉瘤)は、しこりや小さな膨らみとして触れることが多く、見た目や触った感触だけで良性・悪性を判断することはできません

また、状態によっては治療が必要になるケースもあるため、正しい知識を持って経過を見守ることが大切です。

犬の表皮嚢胞(粉瘤)はなぜできる?考えられている原因

犬の表皮嚢胞(粉瘤)ができる原因は、現在の獣医学でも解明されていません。
そのため「これをすれば必ず防げる」という予防方法も、残念ながら確立されていないのが現状です。

ただし、これまでの臨床経験から、いくつかの要因が重なることで発症しやすくなることは分かってきています。

まず大きな要因として考えられているのが、毛穴や皮脂腺の詰まりです。

皮脂や角質がうまく排出されずに皮下に溜まると、内部に袋のようなものができ、そこに皮脂が蓄積されて表皮嚢胞(粉瘤)が形成されます。

また、加齢による皮膚の新陳代謝(ターンオーバー)の低下も関係すると考えられています。
そのため、老犬になるほど表皮嚢胞(粉瘤)ができやすくなる傾向があります。

犬の表皮嚢胞(粉瘤)にはどんな症状が出る?

犬の表皮嚢胞(粉瘤)は、でき始めのころは痛みがなく、見た目も小さなしこり程度です。

そのため、犬自身も気にしないことが多く「ニキビみたいなものかな」「様子を見ても大丈夫そう」と思ってしまい、放置されやすい傾向があります。

しかし、表皮嚢胞(粉瘤)は時間とともに少しずつ大きくなることがあります

とくに脇の下や足の付け根にできると、動くたびに擦れて不快感が出やすくなります。

さらに注意したいのが、犬が気になって舐めたり噛んだり、引っかいてしまうことです。

これらの行為により強い刺激が加わると、嚢胞が破裂し、膿や血が出ることがあります

破裂すると細菌が入り込みやすくなり、炎症が一気に悪化することがあります。

犬の表皮嚢胞(粉瘤)はどうやって治療する?

犬の表皮嚢胞(粉瘤)の治療方法は、しこりの大きさや炎症の有無、潰れているかどうかによって異なります
そのため、自己判断で「絞る」「様子を見る」といった対応をするのはおすすめできません。

主に行われる治療は、次の3つです。

嚢胞が小さく、炎症が強くない場合

嚢胞に細い針を刺して中に溜まった皮脂や体液、膿を外に出す方法(穿刺)が選ばれることが一般的です。

ただし、この方法は袋(嚢胞)が残るため、再発しやすい点には注意が必要です。

嚢胞が赤く腫れている・膿が出ている場合

抗生物質や消炎剤による治療が選ばれることが一般的です。

ただし、これは感染や炎症を抑えるための対処であり、粉瘤そのものを治す治療ではありません

症状が落ち着いたあと、嚢胞の大きさや状態を見ながら穿刺を行うか、場合によっては経過観察となるケースもあります。

嚢胞が大きい・何度も再発を繰り返している場合

この段階までになってくると摘出手術が検討されます。

目安としては、

  • 直径3m以上になっている
  • 以前より短期間で大きくなっている
  • 何度も潰れて、膿や出血を繰り返している

といった状態です。

このようなケースでは、穿刺や抗生物質による治療では対応しきれないことがあります。

そこで行われるのが、嚢胞を袋ごと取り除く摘出手術です。

嚢胞を完全に取り除くことで、皮脂が再び溜まる原因そのものを断ち、再発のリスクを大きく下げることができます

油断大敵!犬の表皮嚢胞(粉瘤)は急に大きくなることがある

細胞診と針生検の結果から顎のできものが表皮嚢胞(粉瘤)と判明し、すっかり安心しきっていた私。

ですが2022年6月15日、事態が急変します。

その日はちょちょが執拗に顔を床に擦り付けたり後ろ足で引っ搔いたりしていたので

りあ

おかしいな?

と思い、顔周りを観察してみると顎の下の表皮嚢胞が大きくなってる!?

その時の写真がこちら↓

犬 表皮嚢胞 粉瘤 アテローム
急に大きくなってしまった表皮嚢胞(粉瘤)

表皮嚢胞(粉瘤)と判明後、毎月獣医師にも診てもらっていたのですが、この顎の嚢胞は前回の健診から僅か一週間で急変しました。

前回大きさを測った時は0.7㎝程だったのですが、倍以上の大きさに腫れ上がり炎症を起こしているのか嚢胞から汁が出ていました

すぐにでも動物病院に連れて行きたかったのですが、気付いたのが夜の21時頃だったこと、更に最悪なことに翌日は動物病院が休診日だったため、すぐに受診することができませんでした。

今思えばもう一つのかかりつけ動物病院に駆け込むべきだったと反省しています。

犬の表皮嚢胞(粉瘤)が潰れた時の正しい対処法:人間用消毒液は使っちゃダメ!

2022年6月17日の午前7時30分頃。

布団の中で寝ていたちょちょが「ぎゃん!!」と悲鳴をあげた声で目が覚めました。

びっくりして布団をめくると赤く染まったちょちょの顎と後ろ足…

どうやら夜中も引っ掻いてしまっていたようで表皮嚢胞(粉瘤・アテローム)を潰してしまったのです!

その時のちょちょの様子はというと、嚢胞が潰れた瞬間は激痛にびっくりしたようでうなだれていましたが、痛みよりも痒みのほうが強かったらしく、暫くするとまた引っ掻こうとしていました

すぐに応急処置を施して動物病院へ駆け込みました。

りあ

犬の表皮嚢胞(粉瘤)が潰れてしまった時の応急処置の方法をまとめました。
この方法は犬の怪我全般に対応できるので覚えておいて損はないと思います。

犬の表皮嚢胞(粉瘤)が潰れた時の応急処置
  1. 清潔な布を水で濡らし幹部を優しく拭き取る
  2. 軽傷の場合はそのまま動物病院を受診しても大丈夫
  3. 出血が酷い場合は幹部をガーゼなどで保護する
    • 足や腹部など包帯やタオルが巻ける部位の場合は巻いてもOK

応急処置の際、傷口を消毒するために人間用の消毒液を使おうとする飼い主さんがいますが絶対にやめましょう!

人間用の消毒液は犬にとっては刺激が強すぎるため、かえって状態を悪化させる危険があります。

更に私達人間用の消毒液にはエタノールが使用されているものが多くあります。

犬にはこのエタノールを分解できる酵素が無いため、摂取すると「エタノール中毒」を引き起こしてしまう危険性があり、最悪の場合、命を落としてしまうこともあります。

どの程度の量で中毒になるかは個体差がありますが、ニオイを嗅いだだけでも中毒になることもあるので非常に危険です。

犬の表皮嚢胞(粉瘤)の治療方法・費用・治療期間

ちょちょの顎のできものは細胞診と針生検の結果から悪性腫瘍ではないことが判明している為、表皮嚢胞(粉瘤)を針で突いて、中に溜まっている老廃物を絞り出す処置をとることになりましたが、嚢胞の中で老廃物が一部固まってしまっており、完全に絞り出すことは出来ませんでした。

とはいえおおかたの老廃物は絞り出せたので、抗生物質と化膿止めの塗り薬を処方してもらい診察終了。

顎の表皮嚢胞(粉瘤)が急に大きくなった原因は、嚢胞の中に溜まっていた老廃物が細菌感染を起こし化膿してしまったためでした。

その日の夜から早速薬を塗り、二日後には腫れも引き始めました。顔を床に擦り付けたり、後ろ足で引っ掻いたりする行為も止まり、一週間後にはまだ少し赤いものの嚢胞はだいぶ小さくなりました

犬 表皮嚢胞 粉瘤 アテローム
治療によって小さくなった表皮嚢胞(粉瘤

2022年8月の様子↓

犬 表皮嚢胞 粉瘤 アテローム ちょちょ
治療によってさらに小さくなった表皮嚢胞(粉瘤
ちょちょ

老廃物を出し切れなかったから嚢胞は残っているけどだいぶ小さくなったよ♪

ちなみに傷を保護するために病院がエリザベスカーラーを貸してくれたのですが、やはり気に入らなかったようで、なんとかして取ろうと顔を床に擦り付ける行為が止まらなくなった為、二時間程で外しちゃいました。

エリザベスカーラーは傷を保護するための医療器具なので、基本的には犬が嫌がっても装着しておいたほうがいいと思いますが、外しても傷口を弄ったりしない犬には無理に装着する必要はないと獣医さんから教えてもらいました。

犬 表皮嚢胞 粉瘤 アテローム エリザベスカーラー エリザベスカラー
動物病院から帰宅した直後のちょちょ

ちなみに表皮嚢胞(粉瘤)の治療費がこちら↓

※保険診療外の金額です

犬 表皮嚢胞 粉瘤 アテローム 料金 費用 明細書 金額
表皮嚢胞(粉瘤)の治療費明細書
りあ

皮膚疾患は抗生物質等の内服薬の他、外科処置料や外用薬の処方料がかかるから治療費が高くなるよ…

まとめ:犬の表皮嚢胞(粉瘤)は潰しちゃダメ!

犬の表皮嚢胞(粉瘤)をニキビ感覚で潰してしまう飼い主さんがいるようですが、絶対に潰してはいけません!

万が一その嚢胞が良性腫瘍ではなく悪性腫瘍だった場合癌細胞が飛び散り、犬の寿命を縮めることになってしまいます!

更に嚢胞を無理矢理潰されると犬としては物凄く痛いので、防御反応によって飼い主さんに怪我をさせたり信頼関係を崩してしまう可能性もあります

最悪潰した箇所から細菌感染を起こし、化膿したり別の感染症を患ってしまうと治療にも時間がかかり、犬にとっては痛くて辛い飼い主にとっては余計な治療費がかかることになり何も良い事はありません。

りあ

犬の皮膚にできものや腫瘍を見つけたら決して触らず、早めに動物病院を受診して獣医さんに治療してもらってくださいね

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